怒りは使い道を見失った情熱のエネルギー
昔、私はよく仕事で怒っていました。
とても一生懸命、仕事に取り組んでいたつもりでしたが
正しいことを言っているはずなのに
誰かを叱るたびに、私自身がどんどん不安になり、
どこか震えながら伝えていたことを覚えています。
相手だけではなく自分のこともジャッジしている
相手の間違いを指摘したり、責めたくなるとき
同じルールによって自分自身のことも裁いています。
無意識に持っている価値観は
相手や出来事だけでなく、自分自身に対しても働いているからです。
相手を責めているようで、同時に自分を責めているので
怒りで相手を批判している間、
苦しさやしんどさを感じることでしょう。
相手によってイライラさせられていると思っていますが
自覚できないだけで
自分が自分を抑圧しているためにしんどさを感じています。
だから、私は
叱るたびに不安を感じていたのです。
価値観をつくった記憶
無意識に持っている価値観によって
相手を判断をしています。
価値観とは、過去の記憶と記憶が組み合わせられ
もう二度と危険な目に合わないように、
恐れの回避のために創られたものです。
価値観で判断することを強く意識すればするほど
その価値観が創られたもととなる記憶
つまり、
過去に危険なことと解釈した記憶が
無意識の領域でリンクとして繋がっています。
相手のことを批判するたびに、自分自身が怖くなるのも分かりますね。
指導というカタチを取りながら、相手をジャッジしまくっていた私は
自分が課したルールによって自分のことも罰していたのです。
怒りのエネルギーを自分の中に感じると
嫌な気分になるのは、このようなことが無意識に起きているからとも言えます。
怒りは本音ではない
怒りは、ネガティブな感情と捉えて
持っていてはいけないと思いがちですが
何かに気付くきっかけとして観察してみると
自分の内なる情熱を見つけ出すことに繋がります。
このようなイメージです。
私たちが認識できるのは怒りの部分です。
とても表面的な部分ですが、
その奥(コア)に繋がるための大切なきっかけでもあります。
自分は相手に怒っていると認識していますが
無意識に起きている反応を思考でキャッチしたとき
怒っていると判断しているにすぎないので
怒りは、本音ではありません。
私たちは、自分の中に
ネガティブなもの、心地良くないものがあることが嫌なので
消そうとしたり、
他者にぶつけてと外に出そうとします。
しかし、それでは
その奥にある無意識に抑圧している性質を見つけることができませんし
なくなることはありません。
一番、認識しやすい表面的なところに意識を合わせていると
そこに問題があるように感じて
相手に対して批判的な思考ばかり浮かびますが
その奥には、自分が無意識に抑圧した性質が隠れています。
抑圧した性質を見つけだし
それを許可できたとき
あるがままの自分(コアの世界観)を表現することができるのです。
自分自身への悔しさ
私たちは
過去の経験から蓄積された記憶をもとにして思い込んだ
制限された「わたし」を生きています。
・私ってこういう人
・こんなこと無理に決まっている
・できるわけがない
など、たくさんの思い込みによって制限を創り出し、
それがコアの世界観の周りにくっ付いていて
肝心なコアの世界が見えにくくなっているのです。
勘違いした思い込みを外していくために
現実に様々な出来事が起きています。
目の前の現実を通して感じることで
今の自分にとって必要な情報
つまり、
無意識に抑圧していた性質を見つけることができます。
ダメだと思って我慢していた性質を
自分自身に取り戻し
歩みを軌道修正していけば
次第に、自分のコアを表現していく生き方に繋がっていくでしょう。
無意識に抑圧している性質や
今まであまり経験していない不慣れなものは
その性質を他者に投影し
自分の無意識を刺激します。
現実では、投影している自覚もないまま
他者に対して怒りを抱いています。
気持ちを大きく揺さぶられているときは
誰かを通して、自分の価値観が大きく刺激されているときです。
怒りが強く溢れてくるということは
とても内側にエネルギーを秘めています。
本当は相手を責めたいのではなく
控えめに生きている自分
諦めている自分
表現できていない自分を
責めています。
周りを責めて、相手が変わっても
何も気分は良くなりません。
相手が謝ってきてもきっとスッキリはしないでしょう。
なぜなら、それは
自分への悔しさだからです。
相手に対して言いたくなった言葉の中には
たくさん我慢させてきた自分が詰まっています。
そうすると、
大切なものはなにか?
が見えてきますね。
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RYC認定講師 かなやまなほこ
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